SORACOM Users

SORACOM Orbit とは

IoT デバイスから送られてくるデータを蓄積・解析して活用する際には、データ変換が必要な場面が多く存在します。

たとえば、デバイスの機種やバージョンによって異なるデータフォーマットで送られてくるデータをデータベースに入れる前に統一のフォーマットに変換する、SaaS として提供される各種サービスへデータを受け渡す前に指定されたフォーマットへの変換を行う、といったようなケースです。

そのような処理をデバイス上で行うにはファームウェアの変更・更新が必要になって多大なコストが発生してしまったり、既製のデバイスを購入した場合にはファームウェアの変更すら不可能な場合があります。

一方、SaaS 側がそのようなデータ変換の仕組みを用意してくれている場合にはそれを使うことができるかもしれませんが、そのような仕組みが用意されていなかったり、用意されていたとしても様々な制約などのために目的の処理が実行できかったりする場合もあります。そういった場合、お客様ご自身でデータ変換処理を行うシステムを構築し、デバイスとクラウドの間を連携させる必要がありました。

データ変換処理を行うシステムを構築・運用するためには大きな労力がかかるため以下のようなご要望を多くいただいていました。

SORACOM Orbit (以下 Orbit) はこれらのご要望にお応えするもので、SORACOM プラットフォーム上でお客様が自由に IoT 通信データの処理を定義することを可能とするサービスです。

SORACOM Orbit のアーキテクチャ

Orbit をご活用いただくと、SORACOM プラットフォームの各種サービスや外部システムへデータを送る前の段階でユーザーが独自に作成したプログラムをサンドボックス内で安全に実行することができ、自在にデータの前処理などを行っていただくことが可能となります。また、サーバからデバイスへのレスポンスの後処理も可能です。

SORACOM Orbit 上では、お客様が作成された WebAssembly (以下 WASM) のモジュールを実行できます。Orbit の提供する SDK を利用してデバイスから/へのデータを取得し、WASM モジュール内で処理し送り出すことができます。近年さまざまなプログラム言語が WASM 形式での出力をサポートしていますので、開発者の使い慣れた言語やフレームワーク、過去のソフトウェア資産を活用し素早くデータ変換処理を開発できます。

SORACOM Orbit のアーキテクチャ

お客様の WASM モジュールの入れ物を Soralet (ソラレット)と呼びます。1 つの Soralet は複数バージョンの WASM モジュールを保持しており、SIM グループ単位で使用するバージョンを切り替えられます。

SORACOM Orbit SDK

以下のプログラム言語向けの SDK を提供します。このガイドでは Visual Studio Code を利用した開発環境のセットアップ、WASM モジュールの開発・テスト・デプロイについてご案内します。

SDK の提供する機能は SDK リファレンス を参照してください。

SORACOM Orbit を利用するまでの流れ

SORACOM Orbit を利用するまでの流れは以下の通りです。

  1. WASM モジュール開発環境をセットアップする
  2. WASM モジュールを開発・テストする
  3. WASM モジュールを SORACOM プラットフォームへデプロイしテストする
  4. SIM の通信で WASM モジュールが使用されるよう SIM グループを構成する
  5. データを送受信し実機でテストする
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