GPS マルチユニット SORACOM Edition の位置情報を SORACOM Beam でサーバーに転送する
このドキュメントでは GPS マルチユニット SORACOM Edition の位置情報を SORACOM Beam でサーバーに転送する方法について記載します。今回は動作確認のために転送先として HTTP リクエストを確認できる Web サービスであるPostBin を設定し、その様子を確認します。
- ステップ 1: 転送先として PostBin を構成する
- ステップ 2: ユーザーコンソールの GPS マルチユニットメニューから GPS マルチユニットを確認する
- ステップ 3: SORACOM Beam を設定する
- ステップ 4: PostBin でデータのアップロードを確認する
当ガイドの前提は以下のとおりです。
- SORACOM のアカウントを作成済みであること
- GPS マルチユニット SORACOM Edition の登録が完了していること (完了していない場合はこちらのステップ 2 までを完了してください)
GPS マルチユニット SORACOM Edition (以降、GPS マルチユニット) では Unified Endpoint にデータを送信します。 Unified Endpoint に対応する SORACOM Beam、SORACOM Funnel、SORACOM Funk、SORACOM Harvest Data のいずれかを設定することで、クラウドサービスと連携できます。
ステップ1: 転送先としてPostBin を構成する
PostBin は 30 分間有効な URL を発行し、その URL に送ったリクエストを確認できる Web サービスです。 https://postb.in/ にアクセスし、[Create Bin] ボタンをクリックしURLを発行します。

コマンド実行例に表示される https://postb.in/XXXXX
をBeam の転送先として利用するので、XXXXX
部分の文字列をコピーし控えておきます。

ステップ2: ユーザーコンソールの GPS マルチユニットメニューから GPS マルチユニットを確認する
ユーザーコンソールの GPS マルチユニットメニューから登録した GPS マルチユニットを確認します。登録が済んでいない場合はこちらのステップ 2 までを完了してください。
ステップ3: SORACOM Beam を設定する
ユーザーコンソールの GPS マルチユニットメニューより、設定したい GPS マルチユニットを選択し、[グループ変更設定変更]をクリックします。なお所属するグループを変更したい場合はデバイス設定を一度削除し、再度新規デバイス設定として設定します。

[SORACOM Beam 設定] グループに設定を追加します。[ + ] - [UDP → HTTP/HTTPS エントリポイント] をクリックします。

[SORACOM Beam - UDP → HTTP/HTTPS 設定] ダイアログが開いたら、以下を入力し保存します。デバイス設定変更の場合と異なり、グループ設定変更においてはファンクションボタンの押下は不要です。
項目名 | 値 | 備考 |
---|---|---|
ホスト名 | postb.in | |
パス | /XXXXX |
ステップ 1 でコピーした文字列をペーストします |
IMSI ヘッダ | ON | 必須ではありませんが、転送先でどの GPS マルチユニットからの情報かを識別するために利用できます |
ステータスコードを省略 | ON | GPS マルチユニットに関してはステータスコードは不要です |

ステップ4: PostBin でデータのアップロードを確認する
ファンクションボタンを短押し (約 1 秒間) すると、定期送信の設定に関わらず、センサーデータ(電波強度・位置情報・加速度・温度・湿度・電池残量)を送信できます。 または、デバイス設定にて設定した GPS マルチユニットの送信間隔を合わせてデータが送信されるのを待ってください。 こちらのドキュメントで SORACOM Harvest Data へデータを送信するよう設定していれば、SORACOM Harvest Data を確認することでデータが送信されたか判別できます。
データが送信されたら Postbin の画面を再読み込みし、Beam によって転送されたリクエストを確認します。

x-soracom-imsi ヘッダには GPS マルチユニットに搭載された SIM の IMSI が確認でき、リクエストボディには送信されたデータの内容が Base64 エンコードされていることが確認できます。この Base64 エンコードされたデータをデコードすると JSON 形式のデータが確認できます。Base64 デコードにはこちらのサイトなどをお使いください。
デコードされた JSON の要素は以下の通りです。デバイス設定によって、送信されない要素もあります。
項目名 | 範囲 | 説明 |
---|---|---|
lat | -90 ~ 90 | 緯度 |
lon | -180 ~ 180 | 経度 |
bat | 1 ~ 3 | 電池ピクト(3段階) |
rs | -1 ~ 4 | アンテナピクト (-1は圏外) |
temp | -20 ~ 60 | 温度 |
humi | 0 ~ 100 | 湿度 |
x | -8128 ~ 8128 | 加速度 X |
y | -8128 ~ 8128 | 加速度 Y |
z | -8128 ~ 8128 | 加速度 Z |
type | 0 or 1 | 0:定期送信 1:ボタン押下時の送信 |
以上で SORACOM GPS マルチユニット SORACOM Edition のデータを SORACOM Beam で転送し、リクエストデータが確認できました。